グミのコラーゲンがほうれい線に効果?
独特のプニプニした食感が魅力のお菓子「グミ」はゼラチンで固めており、そのゼラチンはコラーゲンを元に作られているため、ほうれい線やシワに効果がありそうな気がしますが、実際はどうなのでしょう?
コラーゲンといえば真皮の約70%を構成する成分で、ほうれい線はその真皮の衰えによって起こる…ならばコラーゲン豊富なグミを食べれば真皮にハリや弾力が戻りほうれい線や深いシワの改善に役立つかも…
そんな淡い期待に加え元々がグミ好きということで、結構頻繁にグミを食べることも多い私ですが、事はそう単純な話ではないようで…
グミに含まれるコラーゲンの量は?
グミはゼラチンで作られているためコラーゲンが多く含まれているのは間違いないものの、ほとんどの商品はどの程度のコラーゲンが入っているか分からないというのが実情です。
そんな中でコラーゲンの含有量を明記しているのが明治の果汁グミ。
どの果実かによってコラーゲンの量は2300~2800mgと若干異なるものの、ざくろに至ってはコラーゲン6000mgとかなりの量が入っています。
コラーゲンの1日の必要摂取量は5~10g(5000~10000mg)とされていますので、果汁グミを1日1袋食べればかなりの量を補える計算に。
日本人の平均的なコラーゲンの摂取量は1日2g程度なので、なんと果汁グミを1袋食べればそれ以上のコラーゲンが摂取できてしまう。(明治の回し者ではない)
またカバヤのコラーゲン10000グミであれば、その名の通り1袋に10000mgのコラーゲンが入っています。
美味しくコラーゲンが摂取できるなんて最高だね。(カバヤの回し者ではない)
コラーゲンは体内でアミノ酸に分解される
コラーゲンは水分を考慮しない場合真皮の70%を占めるなど肌にとって非常に重要な成分で、それだけにしっかりと摂取すればほうれい線やシワの予防になりそうだと感じている人も多いかもしれません。
しかしコラーゲンはタンパク質の一種なので体内に入るとアミノ酸まで分解されることになります。
そう、コラーゲンを摂取してもそのまま使われるわけではなく、アミノ酸に分解されて様々なタンパク質として再構成されるため、肉を食べたのと結果は変わらないのです。
そしてグミに使われるゼラチンはというと、熱で分解されたコラーゲンという位置づけになるため一般的なコラーゲンに比べれば細かくなっているものの、やはり体内に入ればアミノ酸まで分解されてしまいます。
一方、コラーゲン飲料やサプリメントに使われるコラーゲンペプチドはゼラチンよりもさらに細かい低分子のコラーゲンを指し、ここまで細かくなるとアミノ酸まで分解されずコラーゲンとして再利用される可能性が高まります。
これまでコラーゲンやゼラチンは体内ですべてアミノ酸に分解されるというのが通説でしたが、近年の研究では経口摂取したコラーゲンのすべてがアミノ酸まで分解されるわけではなく、一部はコラーゲンペプチドとして吸収されることが分かってきています。
また、果汁グミなどコラーゲンをプッシュしているグミはゼラチンとは別にコラーゲンペプチドを配合しているため、美容面で一定の効果が見込めるでしょう。(明治屋カバヤの回し者ではない)
カロリー過多に注意
これまで書いてきたようにグミに含まれるコラーゲンは一定量吸収されると思われるため、ほうれい線を薄くする効果も多少は期待できるでしょう。
しかしゼラチンから摂るコラーゲンでは効率が悪い上に、グミにはカロリーがそこそこ高いという問題もあります。
前述の明治果汁グミの場合、1袋内容量51gでカロリーは160~170kcal、6000mgのコラーゲンが入っているざくろ(81g)の場合は268kcalと決して低カロリーとは言えません。
仮に食生活を変えないまま1日1袋の果汁グミを追加した場合、約1か月半で1kgの脂肪が付くことに。いくらコラーゲンを摂取してほうれい線を消そうとしても、太ってしまっては本末転倒です。
美味しくてコラーゲンも摂取できるならこんな理想的なことはないんですけど、カロリーがね…
グミの悪影響も十分に考慮する
肌のかなりの部分はコラーゲンで構成されていて、それだけにせっせとコラーゲンを摂取している人は多いと思われ、そこにグミも組み込まれている私のような人間もいっぱいいるでしょう。(いるか?)
ただ、一般的なグミだとコラーゲンとして吸収される量はたかが知れていますし、果汁グミのようにコラーゲンペプチドが入っているものでも効果のほどは未知数。
グミのコラーゲンでほうれい線やシワを改善する効果は微々たるものと推測されますので、過度な期待はせず気が向いた時にカロリー過多にならない程度食べるくらいのスタンスでいいと思います。
少しでも美容効果を高めたいのであればコラーゲンペプチドが入ったものを選ぶようにしましょう。(明治やカバヤの回し者ではない)
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