パプリカでほうれい線の悩みを解消しよう

ほうれい線やシワに効果的なパプリカ

ほうれい線やシワ対策にサプリメントを服用している人も多いと思いますが、特定の栄養に特化したサプリメントでは効果を十分発揮できない恐れが。そんな人におすすめしたい食材がパプリカ。

美容や体にとって必要な栄養というものは複雑に干渉しあっています。ビタミンCやリコピンなどがほうれい線やシワに効果的だからといって、そればかりを摂っていればいいというわけではありません。

栄養の摂取の基本はあくまでも食事。ビタミンやアミノ酸、ミネラルなどバランス良く栄養を摂ってこそ活かされるもの。

そういった点で食事にぜひ取り入れて欲しいのがパプリカ。ほうれい線やシワに嬉しい成分が満載であるうえ、多くの栄養素も摂取できる優れた美容食材なのです。

ほうれい線やしわに効くパプリカのキサントフィル

じゃあ具体的にパプリカの何が美容に良いのか?それは鮮やかなパプリカの色に秘密が隠されています。

豊富なキサントフィル

パプリカにはカルテノイドが豊富に含まれています。カルテノイドとは天然の色素のことで、有名どころではニンジンに多く含まれるカロテンやトマトのリコピンあたりが挙げられるでしょうか。

このカルテノイド、非常に高い抗酸化作用があり、ほうれい線やシワ、たるみの大きな要因とされる活性酸素を効率よく除去する働きがあります。

パプリカに含まれるカルテノイドは「キサントフィル」と呼ばれ、江崎グリコが行った調査において驚きの結果が。

強力な抗酸化力を持つキサントフィル

パプリカの中でも特にキサントフィルが多い赤パプリカには、独自の4つのキサントフィル他、特徴的な7つの抗酸化物質が存在します。

  • カプサンチン
  • カプソルビン
  • カプサンチンエポキシド
  • クリプトカプシン
  • ククルビタキサンチンA
  • β-クリプトキサンチン
  • ゼアキサンチン

これらは高い抗酸化力を持ち、この中の3つは強力な抗酸化物質として知られているβカロテンやアスタキサンチンをも凌駕するという。

赤パプリカの抗酸化力
出典:グリコ

アスタキサンチンより強い抗酸化物質ってあるんだね…

カプサンチンやククルビタキサンチンAの抗酸化力はβカロテンのおよそ25倍、カプソルビンにいたっては30倍を超えています。確かにこれならほうれい線やたるみ、シワに対し効果を発揮してくれそう。

ちなみに、高い抗酸化力を持つパプリカの色素として「カプサイシン」と紹介されているケースをよく目にしますが、これは誤り。カプサイシンは唐辛子の辛み成分です。

パプリカのカルテノイドはカプサイシンではなく「カプサンチン」。唐辛子とパプリカは同じ仲間だし響きも似ていることから、間違えるのも理解できますが…

パプリカのカルテノイド含有量はニンジンやトマト以上

パプリカにはキサントフィル含むカルテノイドが豊富という。具体的にどの程度豊富なのかというと…

パプリカのカルテノイド含有量

βカロテンを豊富に含むニンジンや、リコピンたっぷりのトマトより多い。時代は変わったのだろうか…

ビタミンCやEを豊富に含むパプリカ

パプリカに含まれる美容成分はカルテノイドだけではありません。

ほうれい線やたるみ、シワに大きな影響を与えるコラーゲンやエラスチンの生成を促すビタミンCや、抗酸化物質であるビタミンEも豊富なのです。

パプリカのビタミンC

特にビタミンCは多くの食品の中でも屈指の含有量。赤パプリカであれば生100gあたり170mg、黄パプリカ150mgとなっています。

野菜や果実でパプリカ以上にビタミンCを含有するのはアセロラ、ケール、グァバくらい。ビタミンCを含む果物の象徴でもあるレモンが100mg、キウイが70mgといえば凄さが伝わるでしょうか。

一般的なサイズのパプリカであれば1個で100~150gですから、1個食べれば約200mgのビタミンCが摂取できます。ビタミンCの1日の推奨摂取量は100mgなので、パプリカ1個で事足りることに。

パプリカのビタミンE

一方でパプリカのビタミンEはどうなのか?

ビタミンEは最も身近な抗酸化物質であり、活性酸素の除去に力を発揮します。またビタミンCは役目を終え酸化してしまったビタミンEを再び元の状態に還元する作用があるため、この2つを一緒に摂取することで相乗効果が期待できます。

全食品の中でもかなりの含有量を誇るビタミンCに比べ、パプリカのビタミンEの量は劇的に多いというわけではありませんが、それでも豊富に含まれていることは間違いありません。

赤パプリカに含まれるビタミンEの量は100gあたり4.3mg

1日のビタミンE推奨摂取量は成人男性が6.5mg、女性が6.0mgとされます。つまりパプリカを1個食べれば1日に必要なビタミンEのほとんどを摂取することが可能。

豊富なカルテノイド、ビタミンC、ビタミンE…高い抗酸化力を持つ栄養素がこれでもかと詰まった食材こそがパプリカなのです。

特にビタミンCは肌のハリや弾力に直結する真皮層のコラーゲンやエラスチン産出をサポートします。ほうれい線やたるみ、シワ対策にとってこれほど適した食べ物はなかなかありませんよね。

何色のパプリカを食べるべき?

パプリカは何色を食べる?

一口にパプリカといっても、大きく分けて赤、黄、オレンジの3種類が存在します。ほうれい線やシワにとってどれが最も適しているのでしょうか。

文部科学省などが正式に発表しているパプリカの栄養素は赤と黄しかありませんので、この2つのカロテノイドやビタミンの量を比較してみましょう。

赤パプリカ 黄パプリカ
β-カロテン 940μg 160μg
β-クリプトキサンチン 230μg 27μg
ビタミンB1 0.06mg 0.04mg
ビタミンB2 0.14mg 0.03mg
ナイアシン 1.2mg 1.0mg
ビタミンB6 0.37mg 0.26mg
葉酸 68μg 54μg
パントテン酸 0.28mg 0.25mg
ビタミンC 170mg 150mg
ビタミンE 4.3mg 2.4mg

若干ながら含まれているミネラルやアミノ酸は一長一短ながら、ビタミンやカルテノイドは赤パプリカが圧倒しています。前述したキサントフィルに関しても赤パプリカに豊富に含まれていることが分かっています。

美容面で考えた場合、黄パプリカを選ぶメリットはほとんどないと言っても過言ではないでしょう。

ちなみにオレンジパプリカの具体的な栄養素の含有量は公表されていないものの、一般的には赤と黄の間の性質を持つとされます。…まあ赤で十分かと。

理想的なパプリカの食べ方

パプリカの食べ方

パプリカは一般的なピーマンと違い肉厚であるうえに完熟しているため、加熱から生食まで幅広い料理法が可能。そんな中で美容に対し最も効率がいい食べ方とはどんなものなのでしょうか?

結論から言えば「油で炒める」です。

パプリカに含まれるキサントフィルなどのカルテノイドは加熱し細胞壁を破壊したほうが吸収されやすくなるという性質が。リコピンを豊富に持つトマトも調理したほうが良いとされるほど。

また、βカロテンやキサントフィルなどのカルテノイドは脂溶性であるため、油と調理することで吸収されやすくなるという特徴も。

一方、ビタミンCは熱に弱いというのが通説ですが、パプリカに含まれるビタミンPがビタミンCを保護します。実際、文部科学省の食品成分データベースにおいても生の赤パプリカより油で炒めたほうがビタミンC含有量が多くなっています。

生のままスライスしサラダに入れても美味しいパプリカですが、ほうれい線やたるみ、シワ対策を考えるなら野菜炒めなどで活用するようにしましょう。

ほうれい線・シワ対策にパプリカを

真皮の衰えによって表面化するほうれい線やたるみ、深いシワ。それを引き起こす要因として挙げられるのが紫外線と加齢。そしてこれらに対抗できる栄養素を豊富に含んでいるのがパプリカです。

紫外線を浴びることによって作りだされる活性酸素は細胞の酸化や老化を引き起こします。その活性酸素を除去してくれるのがパプリカが持つキサントフィルなどのカルテノイド。

そして加齢によって衰える肌のハリや弾力を改善する栄養素がビタミンC。

トマトやニンジンを上回るカルテノイドと、レモンやキウイを凌ぐビタミンC含有量。抗酸化物質でありビタミンCとの相乗効果が期待できるビタミンEの存在も忘れてはなりません。

また、微量ではありますが、ミネラルやアミノ酸も含んでいます。

幸いなことにパプリカはどこのスーパーでも売っている身近な野菜ですし、価格も高くはない。しかも1個で十分な量のビタミンやカルテノイドが摂取できるだけのボリュームがあるのは大きなメリット。

苦みや青臭さがほとんどないパプリカはピーマンが嫌いな人でも食べやすいはず。ほうれい線やシワが気になっている人はこれを機にパプリカを食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

もちろん赤パプリカ推奨。

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