こんにゃくセラミドのほうれい線への効果
一度できてしまうと完全に消すのは難しいとされるほうれい線やしわ。そんなほうれい線を改善させる可能性がある食べ物として「こんにゃく」が挙げられるって知っていましたか?
こんにゃくといえばカロリーがほとんどないことからダイエット食の定番になっていますが、こんにゃくに豊富に含まれているセラミドが美容にも高い効果を発揮するのです。
具体的にどういった作用によりほうれい線やしわに働きかけるのか?どんな食べ方がベストなのかなど、気になる点に踏み込んでいきたいと思います。
- こんにゃくのセラミドとは?
- ほうれい線やしわができるメカニズム
- こんにゃくがほうれい線やしわに効く理由
- こんにゃくを食べても意味がないという説は嘘
- 効果的なこんにゃくの食べ方
- 食生活にこんにゃくを取り入れよう
- こんにゃくが苦手な人はサプリメントも
こんにゃくのセラミドとは?
こんにゃくが美容に良いとされる理由…それは腹持ちがよく低カロリーであることから期待できるダイエット効果ではありません。こんにゃくにはセラミドが豊富に含まれているからです。
こんにゃくに使われるこんにゃく芋には植物性のセラミド「グルコシルセラミド」が多量に含まれており、その量は一般的に多く含まれているとされる小麦や米、大豆、とうもろこしの5~20倍に達します。
ちなみにこのセラミドとはどういったものかご存知ですか?
セラミドとは?
人間の皮膚の最も外側は0.1~0.3mmほどの表皮で覆われ、その表皮の表面は厚さ0.02mmの角質層が存在します。美容に興味がある人であれば散々見聞きする言葉なのではないでしょうか。
この角質層、たった0.02mmの厚さしかないにもかかわらず幾重にも層になっており、外部の刺激や細菌などから皮膚を守るのと同時に内部の水分蒸発を防ぐバリアの働きをしています。
そしてそのバリア機能に欠かせないのがセラミド。
セラミドは幾重にも重なった角質層の隙間を埋める細胞間脂質と呼ばれるもの。脂質であるセラミドのお陰で肌を乾燥から防ぎ、かつ外部からの侵入を防ぐことができるのです。
こんにゃくに多く含まれるグルコシルセラミドを摂取することによって皮膚のセラミドが増えるという仕組み。
ただし、気を付けて欲しい点が一点。セラミドを多量に含んでいるこんにゃくは「生芋こんにゃく」…つまりこんにゃく芋をそのまま加工し作られたものになります。
現在スーパーで販売されているこんにゃくの多くは粉から製造されており、安価というメリットがある一方でセラミドの量は10分の1程度。
セラミドにこだわるのであれば生芋こんにゃくを選ぶようにしてください。
ほうれい線やしわができるメカニズム
では具体的にこんにゃくに含まれるセラミドがほうれい線やしわにどういった作用を示し、どの程度の効果が望めるのでしょうか?
それを説明するために、まずはほうれい線やしわのメカニズムを知ってもらう必要があります。
ほうれい線としわは似て非なるもの
いわゆる「しわ」と呼ばれるものは大きく分けて2種類存在します。ひとつは肌の乾燥によって表面化する細かいしわ「ちりめんジワ」、もう一つは加齢や紫外線の影響で真皮が衰えてできる深いしわです。
一方ほうれい線はというと、一見口周りと頬の間にあるしわのように見えますが、厳密にはしわではありません。ほうれい線は口周りと頬の境界線にある溝であり、鼻唇溝というのが本来の呼び名。
若い人にはほうれい線が存在しないように感じるかもしれませんが、肌に十分なハリがあるため目立たないというだけ。老若男女だれにも存在し、肌のハリや弾力が衰えてくると目立ってきます。
つまり、ほうれい線は元から存在するもので、加齢などによって真皮が衰え頬がたるんだり溝を覆い隠すだけのハリが無くなったりして表面化するのです。
深いしわとほうれい線を比べた場合、元々は存在しないものと元から存在するものという違いはあれど、真皮の衰えによって現れるという点においては共通しています。
ちなみに、肌の乾燥はほうれい線の直接的な原因にはなりませんが、ちりめんジワがほうれい線に沿って現れることによってより目立ってしまうことがあります。
また、乾燥が過度になると真皮の水分まで失われ肌のハリや弾力がなくなった結果、ほうれい線が目立ってしまう可能性もあります。
こんにゃくがほうれい線やしわに効く理由
では本題に入ります。
こんにゃくに豊富に含まれるセラミドは、上でも少し触れたように角質層の隙間を埋める細胞間脂質であるため、これが増えると肌のバリア層が強化され潤いをキープすることができます。
男性に比べ皮脂が少ない女性の肌は日々乾燥との戦い。そんな状況を改善してくれるのがセラミドなのです。
しかし、こんにゃくに含まれる植物性のセラミドを摂ったからといってそのまま角質層に移行するわけではありません。
こんにゃくから摂取したセラミドは胃を通り腸によって吸収・分解されます。その中にはスフィンゴシンなどの「スフィンゴイド」が表皮に届き、セラミドの生成を促進させるのです。
これによって肌環境の改善や保湿効果が得られることから、ちりめんジワを予防・改善すると共に真皮の衰えも予防できるという仕組み。
試験においても実証されている
実際にこんにゃくセラミドを摂取し肌の水分量を調べた試験が行われています。
ある試験において、こんにゃくセラミドなし(プラセボ)、こんにゃくセラミド20mg/日、こんにゃくセラミド40mg/日の3郡に15人ずつを割り当て4週間行われた試験では、プラセボ群よりこんにゃくセラミド摂取群のほうが肌の水分量が有意に増加したとあります。
20mg摂取群より40mg群のほうがより水分量が多かったとも。
また別の試験では、アトピー性皮膚炎を持つ14名にこんにゃく芋由来のグルコシルセラミドを摂取してもらった結果、水分蒸散量が有意に低下したことが確認されています。
肌の潤いはしわやほうれい線に直結することから、こんにゃくセラミドによる保湿効果がこれらの予防・改善に役立つのは想像に難くありません。
こんにゃくセラミドがコラーゲンを生成する
こんにゃくセラミドに期待できるのは表皮バリア機能の強化や水分蒸散予防だけではありません。なんと真皮のコラーゲン生成を促進させるというのです。
真皮には肌のハリや弾力にとって欠かせないコラーゲンやエラスチンを作り出す「線維芽細胞」というものがあります。
腸でこんにゃくセラミド(グルコシルセラミド)が分解される際に取り出されるスフィンゴイドを線維芽細胞に添加した結果、コラーゲン生成促進作用が確認されました。
コラーゲン生成促進作用はビタミンCが有名ですが、こんにゃくセラミドにはそれと同等の働きが期待できるというのです。
加齢や紫外線の影響などにより衰えるコラーゲン産出能力。それを補いつつ表皮のセラミド生成も促進するこんにゃくは、ほうれい線対策として非常に優れた食品といえます。
こんにゃくを食べても意味がないという説は嘘
表皮のセラミドや真皮のコラーゲン生成を促進させるこんにゃくセラミドですが、一部ではこんな意見もあります。
「こんにゃくを食べても意味がない」、と。
生芋こんにゃくには非常に多くのセラミドが含まれているものの、そのほとんどは消化・吸収されずに排泄されてしまうというのです。だからサプリメントなどで直接セラミドを摂取しようと。
しかし、2012年にサッポロビールが発表した北海道大学との共同研究による試験結果によると、植物性セラミドが省庁から吸収され再構成されることを突き止めました。
植物性セラミドは吸収されないという説を覆したのです。
それにもかかわらずいまだに「植物セラミドは吸収されない」という説が横行している理由は、サプリメントを売るためと見るのが妥当なのでしょう。
効果的なこんにゃくの食べ方
ほうれい線やしわの改善に効果的なこんにゃく。その力を最大限活かすにはどういった食べ方をするのがベストなのでしょうか?
まず大前提として生芋こんにゃくを使うこと。裏面の原材料名を確認し「こんにゃく芋」と書かれているものを選んでください。ちなみに一般のこんにゃくは「こんにゃく粉」で作られています。
生芋こんにゃくを謳っていてもこんにゃく粉を併用しているものもありますので、できる限りこんにゃく芋のみで作られているものを選びましょう。
業務スーパーでは250g入り50円程度で売られており、一般的なスーパーでも100円くらいで購入することができるはず。
食べる量は?
セラミドの1日の推奨摂取量は600μg(0.6mg)。一方で生芋こんにゃくに含まれる植物性セラミドの量は100gあたり0.76mgとされます。このことから1日に生芋こんにゃくを食べる量は100gが最も適しているでしょう。
生芋こんにゃくの多くは1丁あたり200~250gくらいの内容量なので、半丁を2日に分けるとちょうどいい。
こんにゃくの摂取法は?
じゃあ100gの生芋こんにゃくをどう食べればいいのか?
基本的にはどういった食べ方でも問題ありませんが、セラミドは脂溶性であるため油で調理すると吸収しやすくなります。
また、「こんにゃくセラミドは腸で吸収される」と前述しましたが、こんにゃく自体は決して消化しやすい食べ物ではないため、より効率よく吸収させたいのであればミキサーで攪拌して使うのがベスト。
とはいえ、攪拌したこんにゃくで作ることができる料理は限られてしまうのも確か。そんな中で注目されているのがスムージーです。
当然ながら生芋こんにゃくを攪拌しそのまま使えばこんにゃく独特に臭みが残るため、一般的には豆乳を加えた上でバナナやきなこ、リンゴなどのフルーツを用い臭みを消し飲みやすくなるよう工夫をしています。
2018年には生芋こんにゃくスムージー専門店が登場するなど、一部ではブームの兆しも。ただ1杯490円~と決して安くはありません。これなら自分で好みの味に作ったほうが良いかと。
…というか、私なら炒めておかずとして出してしまいますけどね。噛んで食べればOKという感じで。面倒な時はカレーに突っ込む…
食生活にこんにゃくを取り入れよう
これまで動物性のセラミドに比べ吸収されにくいと考えられてきた植物性セラミド。しかしこれが覆されたことでこんにゃくに含まれるセラミドが脚光を浴びています。
表皮ではセラミド生成を促進し、真皮ではコラーゲン産出を促す…ほうれい線やしわ対策の食べ物として極めて優れた食材ではないでしょうか。
しかも100gあたり7kcalと超低カロリー、食物繊維が豊富であることから整腸作用がある、加えて値段も安いときている。美容にこれほど適した食品もそうそうありません。
独特の匂いが苦手という人もいるかもしれませんが、そのあたりは調理法である程度軽減できます。
最近ほうれい線やしわ、お肌の調子が気になるというあなた、生活に生芋こんにゃくを取り入れることで改善が期待できるかもしれませんよ。
こんにゃくが苦手な人はサプリメントも
生芋こんにゃくがほうれい線やしわに効果的なのは間違いないものの、こんにゃく独特の臭みがどうしても苦手、忙しくて食べていられないという人もいらっしゃると思います。
そういった場合はサプリメントを検討してみてはいかがでしょうか。
生サプリ美容SP
セラミド配合のサプリメントとしてまずおすすめしたいのが「生サプリ美容SP」。
4錠を飲むタイプとなっており、1つはこんにゃく芋由来のセラミド0.6mg。つまり1日分のセラミドが摂取できることになります。
その他の3つはコラーゲン、ヒアルロン酸、プラセンタで構成されており、美容にとって重要な成分を一気に摂ることができます。
鮮度にこだわった生タイプという点も支持され累計130万箱以上を売り上げる人気商品。複数のサプリを飲むのが面倒という人にも試してほしいサプリメントです。
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