有酸素運動でシワにアプローチ
買い物はわざわざ店舗に出向かなくてもネットで購入できたり、調べ物をする際にもスマホやPCで簡単に検索できたりと便利な世の中になっている昨今、運動不足の人が増え、それがほうれい線の原因になっている場合も。
健康志向の高まりから高齢者は運動を取り入れる傾向にあるものの、仕事や恋愛、遊びに忙しい若い世代は運動不足の傾向にあるのが現実です。
運動不足が体に悪いことは誰しも想像がつきそうなものですが、健康面はもちろん美容面においても確実にマイナスになります。
「最近ほうれい線が目立ってきた」「肌のハリや弾力が失われてきた」と感じているあなた、無理のない有酸素運動を生活に取り入れれば昔のような若い肌を取り戻せるかもしれませんよ。
有酸素運動って具体的にどんなもの?
運動には大きく分けて「無酸素運動」と「有酸素運動」に分けられます。
無酸素運動は主に激しい動きや瞬間的に大きな力を必要とする運動の事を指し、代表的なものに筋肉トレーニングや短距離ダッシュが挙げられます。
“無酸素”といっても実際は呼吸をおこなっているのですが、呼吸の量に対し体や筋肉への負担が大きいことからこう呼ばれています。
一方の有酸素運動は十分な呼吸を行いながら体や筋肉への負荷を適度にかける運動を指し、代表的なものではウォーキングやジョギング、縄跳び、プールでの運動、自転車などが挙げられます。
筋肉を付けるという点では無酸素運動が適しているものの、体への負担も大きく“辛さ”も伴うため、適度に筋肉を使い筋力アップを望めつつも無理なく続けられる有酸素運動は健康や美容面でおいて非常に有用な運動なのです。
後述しますが、激しい無酸素運動は場合によっては健康や美容にマイナスになる可能性もあり、それが有酸素運動を推奨する要因でもあります。
ほうれい線に対する有酸素運動の効果
では有酸素運動が具体的にほうれい線にどう影響するのでしょうか?
血流やリンパの流れが良くなる
美容や健康にとって十分な血流とリンパの流れは必要不可欠で、それはほうれい線に対しても例外ではありません。
健康な体や肌というのはしっかりとした血流で十分な酸素や栄養を補給するとともに、老廃物をリンパにより速やかに排出することによって生み出されるもの。
しかし運動不足の体では筋肉量が低下し代謝は低下、血流もリンパの流れも滞りがちになるため、結果肌の新陳代謝がうまく行われず、ほうれい線やシワ、たるみ、くすみなどの原因となるのです。
有酸素運動を行うことで血行やリンパの流れが良くなり、肌に充分な栄養や酸素が行き渡るとともにリンパの流れも促進、むくみの解消などにも役立ちます。
基礎代謝が上がる
上で書いた血行にも影響することですが、有酸素運動により筋肉量が増えると体の基礎代謝が増加します。
基礎代謝は筋肉の量と密接な関係があります。筋肉というのは存在するだけでエネルギーを消費するため、悪い言い方をすれば「燃費が悪い」、良い言い方なら「勝手にカロリーを消費してくれる」といったところ。
基礎代謝の上昇はそれだけで体温上昇や血行促進に繋がりますので、ほうれい線対策として大きな意味絵を持つのです。
また、筋肉量アップによる基礎代謝の上昇は毎日のカロリー消費も増やします。
肥満は若いうちは肌にハリや弾力が出るように感じますが、加齢と共に頬の肉がたるんできますので、近い将来の大きなほうれい線リスク。それを予防・回避するという意味でも基礎代謝のアップは欠かせません。
1日にどのくらい行う時間や運動量
ほうれい線をはじめ美容や健康に良い有酸素運動ですが、1日にどのくらいの時間や量行えばいいのでしょうか?
主な有酸素運動の目安となる時間は以下の通り。
運動 | 目安となる時間 |
---|---|
ウォーキング | 30~60分 |
ジョギング | 10~20分 |
縄跳び(前跳び) | 10~20分 |
水泳(平泳ぎ) | 30~60分 |
自転車 | 20~30分 |
これはあくまでも目安で、ペースなどによって若干変わってきます。また必ずしも一度にこの時間行う必要はなく、休憩を挟みながらでも構いません。
というのも、普段運動していない人がいきなりジョギングを20分、縄跳びを10分ぶっ続けで行うのは無理があり、その無理は継続する上で障害になるからです。
一般的に有酸素運動によって脂肪燃焼が始まるのは20分以上行う必要があると言われていますが、これより短くてもカロリーは消費しますし、筋肉も付きます。
まずは無理のない短時間から始めて、慣れるに従い徐々に時間を伸ばしていくのが理想と言えるでしょう。
やりすぎは逆効果になる場合も
健康や美容面で様々なメリットがある有酸素運動ですが、だからといって長時間行えばよいというものでもありません。
というのも、人間はただ呼吸をして酸素を体内に取り込んでいるだけでも体の老化を促進させる活性酸素を一定量生み出していますが、より酸素を必要とする運動を行うと、それに比例して活性酸素を発生させる量が増えるからです。
息切れが起きるほどの運動をするとこの活性酸素の発生量はより増えることになりますから、そういった面でも「適度」が重要になるのです。
だからといって運動を行わないのが良いというわけでは決してありません。
有酸素運動を行えば多かれ少なかれ活性酸素の量は増えてしまいますが、無理のないレベルであればその量は限られ、それを遥かに上回る効果が期待できるからです。
理想を言えばこれを見越してビタミンCやビタミンEなど、活性酸素を除去、無力化する抗酸化作用のある栄養素を多めに、かつこまめに摂取すると良いでしょう。
有酸素運動を上手に取り入れよう
色々と忙しい現役世代の場合、平日は仕事漬け、休日は体を休めることで精いっぱいという人も多いと思いますが、それではほうれい線はどんどん深く濃くなってしまいます。
毎日…とまでは言わないものの、週1、2回、30分程度の有酸素運動を取り入れるだけでも美容や健康に良い影響を与えますし、仕事で疲れ切っていると感じていても、実際に外でウォーキングしてみると逆に体が軽くなることも多々ありますし、ストレス解消にもなります。
一人でやるとなるとなかなか続かなかったりするので、可能であれば仲の良い友人や家族、恋人などと一緒にやるべきでしょう。
重要なのは継続することなので、決して無理をせず「辛い」と感じない程度に。活性酸素をできる限り作り出さないという点においても無理をしないこと。
何の目的もなく歩くのは辛いという人は、買い物やちょっとした用事の際に車を使わず歩きや自転車で行うなど工夫をしてみて下さい。
有酸素運動はほうれい線の予防、改善を含め美容面において大きなプラスになるので、普段の生活の中に上手に取り入れるようにしましょう。
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