ビタミンCは肌改善にとって最重要
美容にとってビタミンCが極めて重要なのは女性であれば誰しもが知っている事だと思われ、ほうれい線など深いシワを消すためにも絶対に摂るべき栄養素であることは疑いようがありません。
ただ、ビタミンCが美容に良いことは知っていても具体的に体内でどういうメカニズムが働いているかまでは知らない人も多いのではないでしょうか?
また、ビタミンCが多く含まれると思っていた食べ物が実は大して含有していなかったり、良かれと思って積極的に飲んでいたビタミンC飲料に思ったほどの効果が無かったりと、必ずしも正しい知識があるとは限りません。
ビタミンCに対する正しい知識を身に付けるとこで、ほうれい線を消すための効果的な栄養摂取が見えてくると思いますので、これを機会にビタミンCについて学んでいきましょう。
ビタミンCの具体的な効果
ビタミンCが美容に良いとされる理由は強力な抗酸化作用によるものですが、具体的にどういった効果や作用があるのか見てみます。
■コラーゲンやエラスチンの生成を促す
人間の体を構成するタンパク質のおよそ30%がコラーゲンで、ほうれい線に大きく関わる真皮に至っては水分を抜くと約70%がコラーゲンでできています。
それだけ重要なコラーゲンの生成を手助けするのがビタミンC。
真皮には線維芽細胞という細胞があり、これがコラーゲンやエラスチンといった肌のハリや弾力に大きく関わるタンパク質作り出しています。
この機能が衰えてくると肌に弾力やハリが無くなりほうれい線や深いシワができてしまう大きな原因になってしまいますが、ビタミンCを摂ることで線維芽細胞の働きを活性化しコラーゲンやエラスチンの生成が促されるのです。
■活性酸素を除去・無力化する
肌はもちろん体の老化を促す活性酸素は紫外線やストレス、タバコなどの要因で大量に作られますが、呼吸し酸素を取り入れるだけでも多少の活性酸素は発生するためゼロにすることは事実上不可能。
そんな活性酸素を除去・無力化するのがビタミンCです。
ビタミンCは還元作用が強く、自身が酸化することによって体に悪影響を与える活性酸素を除去・無力化します。
その酸化したビタミンCは体内の酵素によって再びビタミンCとして還元されるため、体に悪影響を与える事はありませんので安心して下さい。
■紫外線の影響を軽減する
紫外線は大きくA波(UVA)とB波(UVB)に分けられ、UVAは長い波長により真皮のコラーゲンやエラスチンを変性・破壊しほうれい線を作り出す原因になり、UVBは表皮にダメージを与えシミの大きな原因になります。
ビタミンCを摂るとシミの原因であるメラニン色素の生成を抑えるほか、上でも書いたようにコラーゲンやエラスチンの生成を助けるため紫外線の影響を軽減する効果が期待できます。
どんな食材にビタミンCが多い?
強い抗酸化作用によって活性酸素を除去したりコラーゲンの生成を助けたりと美容に大活躍のビタミンC。
果物に多く含まれている印象があると思いますが、実際に多く含まれている食べ物というのはどういったものなのか、食品100gあたりに含まれるビタミンCが多い主なものを挙げていきましょう。
食品 | ビタミンC含有量 |
---|---|
アセロラ | 1700mg |
焼きのり | 210mg |
赤ピーマン | 170mg |
パセリ | 120mg |
芽キャベツ | 110mg |
ピーマン(緑) | 76mg |
ゴーヤ | 75mg |
柿 | 70mg |
キウイ | 69mg |
いちご | 62mg |
レモン(果汁) | 50mg |
ハム | 50mg |
キャベツ | 41mg |
グレープフルーツ | 36mg |
みかん | 31mg |
アセロラのビタミンC含有量はぶっちぎりではあるものの、果実として売られていることはなく多くの場合ジュースとして摂取する事になるでしょう。その場合の含有量は100mlあたりビタミンCは120mg前後になります。
焼きのりやパセリもビタミンCは豊富なものの、上記はあくまでも100gあたりの含有量で、これらを大量に食べるのは現実的ではありません。
そう考えるとピーマンや果物で摂取するのがベスト。
多くの人が意外に感じるのはレモン果汁やみかんなどの柑橘系より柿やキウイの方がビタミンCが多い点ではないでしょうか。
キウイや柿はどこのスーパーでも手軽に手に入り、しかも比較的安く購入できる上にビタミンCが豊富であるので、ぜひ活用したいところ。
ビタミンCの1日の推奨摂取量は100mg。それに対しキウイフルーツであれば1個(90~100g)でビタミンC60mg程度が摂取できますし、柿に至っては1個200~250gあるため、これひとつ食べれば1日に必要なビタミンCをすべて補える計算に。
みかんが出回る冬であれば3個食べることによって1日の必要量が補えますし、普段の生活に上手く果物を取り入れてみて下さい。
ビタミンCは摂り過ぎても大丈夫?
ビタミンCはほうれい線を消す上で絶対に欠かせない成分ですが、だからといって大量に摂ってもよいものなのでしょうか?
上でも少し触れたようにビタミンCの1日の推奨摂取量は成人で100mgとされ、限度量に関しては特に規定はありません。
というのも、ビタミンCは水溶性ビタミンで体外に排出されやすいため、必要以上に摂った分は尿などによって排出され副作用の心配はほとんどないからです。
ただ、日本においては確かに限度量は設定されていないものの、アメリカでは1日2000mgを上限としており、これを超えると下痢や吐き気といった副作用が出る恐れがあるとされています。
美容に良いからといってビタミンCを大量に摂取しても吸収されずに排出してしまうので、サプリメントやビタミンC飲料を用いたとしても1日1000mg程度に抑えておいた方が無難でしょう。
ビタミンCは量より頻度が重要
ビタミンCには副作用の心配はほとんどないため「多く摂るに越したことはない」と考える人もいるかもしれませんが、1度に大量に摂るより少しずつでもこまめに摂取したほうが効果的って知っていましたか?
ビタミンCは必要な量以上を摂っても速やかに体外に排出される性質があるため、一気に摂取しても多くが無駄になってしまいます。
時間と共に体内でビタミンCが徐々に消費されていくことを考えると、できるだけこまめに補給するのが理想的。
一度に1000mg摂取するより、100mgを朝昼晩の3回摂るほうが効果的…というケースも考えられるのです。
食事の際は必ず野菜や果物を食べる、毎食後にみかんを1個食べるなど工夫をすると無駄なく効率的にビタミンCを補えます。
ほうれい線を消したいならビタミンCを摂れ
美容のためには絶対に欠かせないビタミンCはほうれい線を予防・改善するという点においても非常に効果的。
ほうれい線はつまるところ真皮のコラーゲンやエラスチンが減少し肌の弾力やハリが衰えることによる“たるみ”や“溝”が原因なので、線維芽細胞を活性化しコラーゲンやエラスチンの生成を補助するビタミンCが何より重要なのです。
果物に野菜、サプリメントや飲料など摂取する方法は様々ありますので、毎日確実に、そしてできるだけこまめに摂るよう心がければほうれい線にも目に見えた効果が出てくるはず。
ほうれい線のみならずビタミンCは美容・健康全般に良い効果を与えますので、積極的に摂るようにしましょう。
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