太っている人はほうれい線ができる?

太るとほうれい線ができる

世間では「小太りくらいが健康的」とか「太っているほうがシワが伸びて若く見える」なんて話もあり、ほうれい線も太れば薄くなると思っている人も多いのでは?しかしそれ、逆効果になる可能性が。

太ると脂肪が付くことによって皮が伸ばされ肌の弾力がアップしたように感じるかもしれません。しかしそれは錯覚という可能性が高いのです。

ほうれい線に悩んでいる女性は多いため「少し太ったほうが…」と感じている人もいるかもしれませんが、太ることでほうれい線がさらに深く濃くなってしまう恐れも。

ただし、太ることでほうれい線が消えるケースもありますので、その辺の微妙な関係について深く掘り下げてみたいと思います。

太るとほうれい線ができてしまう理由

太ることとほうれい線の関係を語るには、まずほうれい線ができる仕組みから理解しておく必要があります。

ほうれい線は主に頬がたるむことによって口との境目に皮や肉が乗っかるような形で現れ、このたるみを引き起こすのが真皮の衰え。

ほうれい線の仕組み

真皮にあるコラーゲンやエラスチンが変性・破壊されたり、ヒアルロン酸が十分な水分を保てなくなって起こる真皮の衰えによって肌のハリや弾力が失われ、結果として頬のたるみや深いシワとなって現れてしまうのです。

■脂肪が付く場所は決められない

では太った際に皮下脂肪はどこに付くのか?

結論から書くと皮下脂肪は真皮の下に付くことになりますが、今現在存在するほうれい線はその上の真皮の衰えによるものですから、当然ほうれい線の根本的な解決にはなりません。

それでも、太って皮下脂肪が付くとハリや弾力が出たように感じるのも確か。しかしこれは皮膚や肌が皮下脂肪によって伸ばされたこと、そして脂肪の弾力を肌の弾力と錯覚しているだけに過ぎません。

確かに皮下脂肪が付いた場所は皮膚が伸ばされ一時的にシワやほうれい線が薄くなる場合もありますが、それはあくまでもほうれい線の直下に上手く肉が付いた場合のみ。

太った際に付く脂肪の場所を限定することなどできるはずもなく、頬に肉が付けば重力に逆らえずよりほうれい線が深くなってしまいます。

ですので、厳密には太ればほうれい線が薄くなったり消えたりする可能性もあるが、基本的にはリスク要因ということになります。

年齢も左右するほうれい線と“太る”の関係

若い頃というのは肌のハリや弾力は十分で、表情筋もしっかりとあるため、太ったからといってほうれい線が深くなるようなことはほとんどないでしょう。

逆に痩せすぎると肌のハリが衰えてほうれい線が現れる可能性も。

しかし30歳を越えたあたりから肌や表情筋は明確に衰えていき、若い頃に保てていた弾力やハリが失われていくと状況は一変します。

加齢によって肌自体が衰え徐々にハリや弾力がなくなってくるのと同時に、皮下脂肪の下にある表情筋も衰えるため、頬に付いた脂肪が一気にたるみ短期間でほうれい線を作ってしまう場合もあるのです。

年齢を重ねれば重ねるほどこういったリスクは高くなり、40代になってある程度太っているとブルドッグのような顔になる可能性が。

前述のように太った際にどこに脂肪の付くかは人によって大きく異なるため、こればかりは実際に太ってみないと分からないのですが、ある程度の年から太ってできてしまったほうれい線は、再び痩せたからといって取れるとは限らない点に注意。

太った際にどこに付くか分からない脂肪はその逆も然りで、痩せたからといって太った時に付いた脂肪が取れるとは限らないのです。

過度なダイエットによる急激な体重減少は禁止

肥満傾向でほうれい線が目立ってきた!

そう感じた場合、行動力のある人はダイエットに取り組むと思います。しかしくれぐれも気を付けてほしいのは一気に痩せないこと

過度なダイエットによって急激に痩せると、下記のような理由によりほうれい線ができやすくなるのです。

  • ■糖新生により脂肪に加え表情筋などの筋肉も落ちる
  • ■一気に脂肪がなくなることにより皮が余りたるむ
  • ■栄養バランスが極端に崩れ肌のハリや弾力が失われる
  • ■リバウンドの可能性が高い

これを避けるためには栄養バランスを考えた適度なカロリー制限に加え、適度な運動や表情筋を鍛える顔の体操を取り入れることが何より重要。

これは後述する“痩せすぎで少し太る場合”も同様で、顔の筋肉を鍛えながら徐々に体重を増減させていくようにしましょう。

こんな場合は太ったほうがいい

一般的に30代以降は太ることによってできやすくなるほうれい線ですが、場合によっては太ったほうが良い場合もあります。

それは現在痩せすぎているケース。

若い頃はかなり細めでも持ち前の肌のハリにより滑らかな線を維持できるものの、この状況は肥満と同様に衰えが目立ちだす30代になると一変、肌のハリが失われ一気にゴツゴツと骨っぽくなります。

それは顔も同様で、若い頃と体重は変わらないのにやたらと頬がこけてきたと、顔が伸びてきたと感じるのことが多いのはこのせい。

痩せすぎている場合顔の脂肪も少なくなりますから、「むしろほうれい線ができにくいのでは?」と感じる人もいるでしょうが、実際は痩せすぎていてもハッキリとしたほうれい線ができてしまう傾向にあります。

特に気を付けたいのが、若い頃から痩せすぎである場合より、ダイエットで一気に痩せたケース。急激なダイエットは脂肪と共に表情筋を持ちてしまいますし、急激に減る脂肪に皮が付いていけず、たるんでしまう傾向にあるからです。

例えば身長160cmに対し体重40kg以下など明らかに痩せすぎで、かつほうれい線が目立つ場合は、数キロ太るだけでも適度に顔に肉が付きほうれい線が目立たなくなる可能性が高まるはず。

可能であれば顔の体操などで表情筋を鍛えつつ良質なタンパク質を積極的摂るようにするとなお良いでしょう。

基本は急激な体重の増減を避けること

太ること…とりわけ30代以降になっても太っていると肌の衰えによって頬の肉がたれるため、ほうれい線の大きな原因になってしまいます。

だからといって急激に痩せるものまたほうれい線やシワの原因になるため注意が必要。(→過度なダイエットでできるほうれい線

最も悪いのは「太る→急激なダイエット→リバウンドで太る」を繰り返すこと。

太っているからといって過度なダイエットで急激に体重を落とすと筋肉が落ち皮もあまるため多くの場合ほうれい線はさらに深くなりますし、その状態でリバウンドすると再び付いた肉を支える筋肉がありませんから、以前よりさらに酷いほうれい線になる可能性大です。

太ってほうれい線が目立ち始めたとしても、焦らずゆっくりと体重を落としていくことが何より重要になります。

理想は肌のピークを迎える20代前半までに理想的な体重・体型にして、そこからは維持に努めること。無為な太る・痩せるを避けることでほうれい線ができるリスクを減らすことができます。

太っている人はそうでない人に比べ年齢を重ねれば重ねるほど深いほうれい線ができやすくなりますので、肥満にはくれぐれも気を付けましょう。

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