過度なダイエットでできるほうれい線
いつの時代もモデルのような細い体というのは女性の憧れであり、それを目指してダイエットを頑張っているという人も多いのでは?しかし行き過ぎたダイエットはほうれい線どころか老化の元ですよ。
ダイエットといえば真っ先に思い浮かぶのが食事制限と運動。
しかしそれも程度というものがあり、特に食事制限は「減らせばいいや」と適当に行ってしまうと、せっかく痩せてもほうれい線やシワができたり肌が荒れたりと散々な結果になりかねません。
一気に老けてしまう可能性がある間違ったダイエットとはどういったものなのか?
ほうれい線を作ってしまう間違ったダイエット
せっかく痩せて綺麗になろうと考えているのに、見た目年齢を大きく上げてしまうほうれい線を作ってしまっては本末転倒ですよね。
それを回避するためにも、ほうれい線ができてしまうような間違ったダイエットというものが具体的にどういったものなのか見てみたいと思います。
■極端な食事制限
体重を減らす最も手っ取り早い方法は摂取カロリーを減らすことですから、極端な食事制限により痩せようとする人が後を絶ちません。
今現在過剰にカロリーを摂取していて、それを適切なカロリーに戻しつつ栄養バランスも考えるというのであれば、相対的に大きな食事制限をするのも問題になりません。
しかし、今現在特に太ってもない状況で食事の量を極端に減らすというのは絶対に避けるべき。例えば1日2000kcal摂っていたものを1000kcalにしたり、極端な例だと絶食したりといったケースです。
こういったケースだと体に必要なエネルギーが不足するだけに留まらず、栄養バランスも大きく崩れてしまいますから、肌のハリや弾力の維持に必要なビタミンやタンパク質(アミノ酸)が不足した結果、肌のハリが失われ一気にシワやほうれい線が現れることに。
また、極端にエネルギーが不足すると脂肪だけでなく筋肉を分解して糖を取り出す「糖新生」が起こり、筋肉の量がどんどん減少してしまいます。
筋肉が減ると基礎代謝も落ちてしまいますから、結果痩せにくい、締まりのない体になってしまいますし、急激に痩せることによって皮が付いていけずにたるんでしまう点にも注意が必要。
■過度な糖質制限ダイエット
近年もてはやされている糖質制限ダイエット。
炭水化物など糖質の食べ物を制限するこのダイエットの目的は、糖として短時間に吸収されやすい炭水化物を減らすことで糖新生による脂肪燃焼を促すこと。
また、糖質を摂取すると血糖値が上がりインスリンが大量に分泌されますが、このインスリンは血液中の糖を脂肪細胞に取り込むことで血液中の糖濃度を減らす作用があるため、これを制限し脂肪を付きにくくするのが狙い。
適度に炭水化物を減らしつつ、その分を肉や魚、野菜でバランスよく補うのであれば問題ないものの、今現在の食事から単純に炭水化物を取り除くのは危険と言わざるを得ません。
炭水化物を一切摂らない、極端に減らすなどすると、糖新生により脂肪が分解されますが、上でも書いたように筋肉も分解してしまう恐れがあり締りのない痩せにくい体になってしまいます。
また、一般的な人の場合、1日の摂取カロリーの50~60%が炭水化物によるものなので、他の食品で補わないままこれを極端に制限してしまうと明らかなカロリー不足になり一気に痩せてしまいます。
こうなると過剰な食事制限同様、脂肪や筋肉の減少に皮が付いていけず、頬の皮もたるんだ結果ほうれい線がくっきりと現れてしまう場合も。
糖質制限ダイエットを行うにしても、一定量の炭水化物は摂るようにしつつ野菜や肉、魚などでバランスよく補うようにして下さい。
■過度な運動
ダイエットをしている多くの人は食事制限のみ、もしくはそれに加えて適度な運動を取り入れていると思いますが、中には筋肉を付け基礎代謝を上げつつカロリーをガッツリ消費させようと過度な運動をしているかもしれません。
運動自体はほうれい線のみならず美容にとって良いことなのですが、何事も“適度”というものがあり、極端に運動量を増やすと老化の原因になってしまうことも。
肌のみならず体の老化には活性酸素が影響していて、これは普段の呼吸で酸素を取り入れている際にも微量に生まれています。そして、過度な運動で酸素を取り入れる量が急増すると、その分活性酸素も増えることになります。
また、過度な運動による精神的・身体的ストレスも活性酸素を増やす一因。
活性酸素は肌のハリや弾力を保っているコラーゲンやエラスチンを変性・破壊する作用がありますので、この量が多くなると肌の弾力やハリが失われ、頬がたるんでほうれい線を作り出してしまうのです。
間違ったダイエットを改める
間違ったダイエットを行うとほうれい線ができてしまうだけでなく、体の老化や衰えも早めてしまう結果になってしまいます。
それを回避しつつダイエットを行うにはとにかく“過剰”であることを避けると共に、栄養バランスもしっかりと考えることです。
「1ヶ月で〇〇kg痩せた!」とか胡散臭い広告やTV番組をよく見ますが、始めの1ヶ月は水分が抜けて体重が減りやすいためあまり参考になりませんし、なにより本当にそれだけの脂肪が短期間で減ったのであればそれこそ問題です。
脂肪を1kg燃焼させるために必要な消費カロリーは約7200kcalとされており、体型を維持するのに必要な1日の摂取カロリーから1000kcal減らすという極端なダイエットを1ヶ月行ったとしても5kg分にしかなりません。
厳密には筋肉も減っているでしょうから数字も変わってきますが、こんな極端なダイエットを行えば肌は確実に衰え、美しくなるどころか老けてしまうでしょう。
体に無理がかからず美容面でもマイナスにならないようにするには1ヶ月に1kg減らす程度に留めておくべき。もう少し急いでやりたい場合でも2kgまでか。
仮に1ヶ月で1kgの脂肪を減らすとなると、1日当たり240kcal減らす、もしくは消費する必要があり、ご飯で言えば半合弱減らせばいい計算。
一方で2kgとなると1日計480kcal減らしたり消費したりする必要がありますので、ちょっと厳しい数字になります。そういった面でも1ヶ月1kgが妥当かと。
ただし、今現在結構なカロリーを摂取していて、それなりに太めである場合はその限りではありません。健康面なども考えれば女性の1日の平均摂取カロリーである1800kcalまで減らすべきでしょう。
リバウンドしないよう無理なく行おう
ダイエットというのは、食べる量を減らしたり運動したりするなどある程度の辛さも伴うため、できるだけ短期に終わらせようとするあまり、無茶な方法になりがちだったりします。
しかし、どんなに細くなっても顔が老けてしまっては本末転倒。
急激なダイエットはほうれい線を作る原因になるだけでなく、リバウンドの可能性が高まる点にも注意。
過度な食事制限などを行い短期間で痩せた場合、目標体重になった途端に安心して普段通りの食事に戻ってしまう上に、上でも触れたように筋肉が減り基礎代謝も低下しているため、高い確率でリバウンドします。
痩せた上でそれを維持するには、現在の生活習慣や食事から摂取カロリーや消費カロリーを減らし、かつそれを維持する必要があります。
そのため、1日200kcalを減らす、消費するくらいの無理のないダイエットを数ヶ月行い、その生活に体を慣れさせることがリバウンドを防ぐポイントになるのです。
もし今ちょっと太りがちでほうれい線がある場合、上手にダイエットすれば頬の肉が取れてほうれい線が薄くなる可能性もありますので、肌や体に負担をかけない無理のないダイエットを行うようにして下さい。
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