百害あって一利なしの名を欲しいままにしているタバコは健康面はもちろん美容面でも大きなマイナスになるのは周知の事実。当然ながらほうれい線にも大きな影響があります。

男性に比べれば女性のほうが喫煙率は低いものの、値上げや健康志向により右肩下がりに減っている男性の喫煙率に対し女性はほぼ横ばいで推移しており、禁煙の成功率も女性のほうが圧倒的に低いというデータも。

一度吸ってしまうとなかなか止められないタバコですが、これが原因でほうれい線がくっきりと出てしまって老け顔になったら目も当てられませんよね。

タバコがどうほうれい線に影響するのか？

タバコが健康面はもちろん美容面においても多大な悪影響を与えるのはよく知られた話ですが、具体的にどういうメカニズムなのでしょうか？

■全身の血行が悪くなり酸素や栄養素が滞る

タバコを吸うと血管が収縮するため血行が悪くなり、肌に必要な酸素や栄養素が行き渡りにくくなります。

また、血液中のヘモグロビンはタバコが作り出す一酸化炭素と結びつきやすいため酸素の運搬を邪魔することになり、結果“一種の酸欠状態”を引き起こしてし、血管の収縮と相まって顔はもちろん全身で酸素が不足してしまいます。

「タバコを吸うと持久力が落ちる」と言われる所以の最たるもので、これにより全身の新陳代謝は低下しますし、足りない酸素を送り出そうと心臓が過剰に働いた結果血圧上昇が起き心臓への負担が増えてしまいます。

■ビタミンCを破壊する

ビタミンCは肌の70％を占めるコラーゲンの生成を助けるなど美容面で非常に重要なビタミンですが、タバコを吸うとこれが破壊されます。

成人の1日当たりのビタミンC必要量は85mg、推奨量は100mgとされているものの、タバコを1本吸うとおよそ25～50mgのビタミンCが消費されるため、仮に推奨量である100mgを摂っていてもタバコを2～4本吸えば消費されてしまうことに。

ビタミンCはコラーゲンの合成を補助する以外にもシミやくすみを改善・予防するなどの美容効果があり、喫煙はそれを明確に阻害することになりますので、当然ほうれい線もより深く濃くなってしまう原因になります。

■ホルモンバランスが崩れる

女性はエストロゲンという女性ホルモンによって肌や髪の毛の美しさが作られますが、タバコにはこのエストロゲンの分泌を抑制する作用があることが知られています。

エストロゲンは肌のハリを維持する上で非常に重要なホルモンであるため分泌が減るとたるみやシワの原因となりほうれい線が出やすくなります。

また、喫煙は薄毛の原因となるジヒドロテストステロン（DHT）という男性ホルモンを増やす作用もあるため、ほうれい線などシワの増加に加えて髪の毛が薄くなるリスクも抱える結果に。

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タバコを長年吸うことによって非喫煙者に比べシワやくすみ、シミなどが増え老けて見えることを「スモーカーズフェイス」と呼びます。

上記は非常に有名な双子の写真で、非喫煙者の左の女性に対し長年喫煙している右の女性は明らかに老けており、汚れた歯も相まって10歳以上年上に見えます。

ヘビースモーカーで知られる小泉今日子さんの近年の老化は著しく、最近出ていたドラマを見てビックリしました。ベースが抜群に良いから今でも十分美人であるものの、同年代の元アイドルに比べると目じりや額、ほうれい線といったシワがずいぶん目立つ…

若いうちは肌のハリが十分あることからタバコを吸っていても問題ないように感じますが、30代を過ぎハリや潤いが無くなってくるにしたがってシワやシミ、くすみが目立ってくるのです。

タバコを止めればほうれい線やシワは消えるのか？

シワやくすみ、シミを増やすタバコはそもそも吸うべきではありませんが、では今現在タバコを吸っている人はもう手遅れなのでしょうか？

タバコによるダメージは紫外線と同じように肌にある程度刻まれていることが考えられるものの、禁煙すれば血行は元に戻りますし、ビタミンCを破壊することもなくなるため加齢以上の老化は止まるでしょう。

また、これまで溜まっていた肌へのダメージもある程度の修復は期待できると思いますが、それも年齢次第と思われます。

タバコの悪影響しっかりと刻まれる40代50代になると禁煙したからといって劇的に良くなることは考えづらく、一定の改善が見込める可能性がある程度に留まる一方、若いうちに禁煙に成功すれば影響も少なくて済みます。

吸っている年数や本数が増えれば増えるほど影響も多大になりほうれい線も深く刻まれ、見た目はもちろん健康面でも実年齢より老けてしまうのは確実。

それを避けるためには一刻も早い禁煙が必要になりるのは言うまでもありません。

データの上で女性の禁煙成功率が低いことが示されていることからもタバコを止めるのは非常に大変なのは間違いなく、少しでも成功率を高めるためには自力と根性論に頼るのではなく禁煙外来でチャンピックスなどの薬を処方してもらうべきと考えます。