口呼吸をするとほうれい線ができる?
一般的に呼吸は鼻でするものとされているものの、口で呼吸をしている人は思いのほか多いもの。「口呼吸でも別に困らない」という人もいるかもしれませんが、それがほうれい線の要因だとしても続けますか?
口呼吸は子供に多い印象をお持ちの方も多いと思います。しかし近年は大人にも多くなっているのが実情で、だらしなくポカーンと口を開けている社会人も散見されます。
そもそも口呼吸は健康面においてデメリットが目立ち、口臭や歯周病、感染症の要因になることが知られています。
その上ほうれい線の原因になりますし、何よりせっかくおしゃれに気を使っても口が半開きじゃあ台無しですよね。
口呼吸が具体的にどういったメカニズムでほうれい線の要因になるのか?それを防ぐにはどういった対策があるのかなどを取り上げてみましょう。
口呼吸でほうれい線ができてしまう理由
いい大人が口をぽけーっと開けている様は見ていてだらしないですし、色々と緩んでいる印象を受けますよね。
その印象は間違いではなく、実際に口や顎の筋肉は緩んでいるのです。
口の周りや顎、頬というのは口輪筋や下唇下制筋、大頬骨筋、小頬骨筋など多くの筋肉が存在し、口を閉じる動作は主に口輪筋が重要になっています。
口呼吸で口が開きっぱなしになっている状態というのは口輪筋を使っていない状況といえ、使われることの少ない筋肉というのは当然衰えてきます。
しかし顔の筋肉というのは連動しており、口輪筋のみならず頬や顎といった表情筋全体の衰えに繋がってしまうのです。
ほうれい線は頬のたるみが主な原因ですので、それに大きく影響しているのが口の周りの口輪筋から耳に向かって斜めに走る大頬骨筋や小頬骨筋。口呼吸ではこの筋肉も衰えてしまうため、結果ほうれい線ができやすくなってしまうのです。
ほうれい線だけじゃない、口呼吸のデメリット
口呼吸というのは口の周りの筋肉をはじめ表情筋を衰えさせる原因になりますが、デメリットはそれだけに留まりません。
鼻の中は狭い上に複雑なつくりをしており、しかも粘膜や鼻腺毛で覆われているため、鼻で呼吸すればゴミやウイルス、細菌などの侵入を防御してくれます。
しかし口呼吸の場合、喉までダイレクトに届いてしまうため風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
また、口呼吸をすると口の中が乾くドライマウスになってしまうため、唾液による殺菌作用が働きにくくなり虫歯や歯周病、口臭の原因になります。
しかも、口呼吸は歯並びにも悪影響が。
歯というのは完全に固定されているようで毎日微妙に動いており、食事や舌の動きなど内側からの圧力と、唇による外側からの圧力で歯並びは保たれています。
口呼吸が多いとこの外側からの圧力が少なくなるため、出っ歯になりやすく、それが原因で口呼吸に…という悪循環が生まれます。
それに加え舌で歯を押す癖がある場合、歯が広がってすきっ歯になることも。
なぜ口呼吸になってしまうのか?
人間というのは本来鼻で呼吸する生き物。しかしなぜこれほどまでに口呼吸の人が多いのでしょうか?
一説には最近の日本では赤ん坊におしゃぶりを使わせないため鼻呼吸が身に付かないなんて話もあり、その背景にはそもそものしつけができていないなど親の対応にも問題があるのかもしれません。
それでも大人るなるにつれ外見を気にするようになり、普通であれば徐々に鼻呼吸に移行するものですが、実際はそうでない人が多いみたいなんですよね。
何はともあれいい大人になっても口呼吸をしてしまう原因として考えられるのは…
■歯並びが悪い
出っ歯など歯並びが悪いと口を閉じる事に無理を感じる場合があり、そうなると無意識のうちに口呼吸になりがちです。
これを根本から解決するには歯列矯正で時間もお金もかかりますし、装置を付けることに抵抗がある人も多いと思います。
しかし、かつては子供がするものというイメージだった歯列矯正も、近年は中高年が行うことも増えており、30代40代から始めても決して恥ずかしい事ではありません。
■鼻に疾患を抱えている
口呼吸の原因としてかなり多いと思われるのが、満船鼻炎や蓄膿症など鼻の疾患によって通りが悪く鼻呼吸が困難な例。
…耳鼻科に行って治せ。
■口の周りの筋肉が衰えている
口輪筋など口の周りの筋肉が衰えていると無意識のうちに口が開いてしまいがち。
あいうべ体操やまいう体操など口の周りの筋肉を鍛える方法は様々ありますので、実践して締りのある口元を手に入れて下さい。
■回りからどう見られているかに無頓着
ファッションはもちろん、顔つき、歩き方、姿勢、食べ方など、周りからどう見られているかまったく気にせず我が道を行く人は一定数存在し、当然だらしなく口を開けた口呼吸も意に介しません。
…そもそもそういう人はほうれい線など気にしないから無問題。
■口呼吸の方が楽だと考えている
口と鼻どちらが一度に多くの空気を吸えるかといえば、面積で勝る“口”になります。
そんなこともあって鼻で息するより口の方が楽と考えている人もおり、これは必ずしも間違いではないものの、上でも書いたように口呼吸は細菌やウイルスが直接入ってきやすくなりますし、歯周病や虫歯、口臭の原因になるなど、鼻呼吸に比べてデメリットばかりが目立ちます。
ほうれい線やだらしない口元など美容面においても同様なので、口呼吸の方が楽という考え方は改めるべきです。
美容の大敵口呼吸を改善しよう
口呼吸の美容面に対する悪影響はほうれい線をはじめ歯並びの悪化、だらしなく締りのない顔、たるみなど多岐にわたります。
これを直す場合、状況によっては歯列矯正が必要なこともありますが、多くの場合は自分の心がけ次第で改善できますし、どんな方法にしろ基本的に直らないということはありません。
仮に歯列矯正が必要だったとしても、口呼吸が困難なほど歯並びが悪いというのは美容面はもちろん健康面においても大きなマイナスなので、これを機に思い切って矯正してしまうというのもひとつの手です。
私自身20歳の時に歯列矯正を行ったのですが、徐々に歯並びが綺麗になっていく様は感動すら覚えますし、歯並びを気にせず笑えるというのは幸せなもの。
ほとんどの人が当てはまるであろうそれ以外の理由については、顔の筋肉を鍛える、耳鼻科に行く、鼻呼吸を心がけるなど容易なものばかりなので、口呼吸+ほうれい線に心当たりがある人は、まずそれを改めるようにしてみて下さい。
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