近年急速に増えているおひとりさま…いわゆる生涯独身の人。2015年の調査では50歳まで一度も結婚しない人は男性23.37％、女性14.6％と急上昇。この生活が老け顔を作りだす原因になっているかも。

2010年の調査では男性20.14％、女性10.61％だったものが、たった5年でどちらも3％以上増えるという結果に驚いた方も多いのではないでしょうか。

それに伴って独身の人の死亡率の高さなどが取りざたされているものの、クローズアップされるのはより死亡率の高い男性ばかりで、女性について触れられることはあまりありません。

しかし、既婚女性より独身女性の方が死亡率が高いというデータも多いのです。

そこで気になる美容との関係。死亡率が高くなるという事は、それだけ老化が早いという受け止め方もでき、それはつまりシワやほうれい線なども現れやすいことになるのではないでしょうか。

死亡率と老化の早さを直結するのはやや乱暴ながら、実際独身・一人暮らしの女性のほうが老けやすいのもまた事実なのです。

独身・一人暮らしだと老けやすい理由

独身・一人暮らしが美容面に悪影響を及ぼしほうれい線やシワ、シミなどの出現を早める傾向にあることは間違いありませんが、それは具体的にどういった理由からなのでしょうか？

■食生活の乱れ

今一人暮らし・独身の人は、自分の食生活の事を考えてみて下さい。

実家に暮らしていれば親がご飯を作ってくれることも多いので食生活の乱れを心配する必要はないかもしれませんが、一人暮らしだと状況は変わってきます。

結婚などにより家族ができると栄養バランスなどを考える必要が出てくるため、忙しくてもある程度しっかりとした食事を作りますが、一人だとどうしもて弁当や軽食、外食など手軽なものになりがちで、結果栄養バランスが崩れてくることに。

特に野菜不足はコラーゲンの生成を助け抗酸化作用を持つビタミンの不足に繋がりますから、肌のハリや弾力の低下を招きほうれい線を作り出してしまいます。

「サラダを食べるようにしている」という人も多いと思いますが、かさばる生野菜の実際の量はたかが知れているため、できれば野菜をしっかり使った料理も摂っておきたいところ。

■表情筋の衰え

一人でいると顔ってほとんど動かさないですよね。

家族がいれば会話で口を動かしますし、その中で喜怒哀楽様々な表情作り出すため自然と表情筋は鍛えられますが、一人だと顔を動かす機会が少なくなり、表情筋は衰える傾向に。

意識的に動かすようにすればいいのですが、それも結構大変なんですよね…

■生活にハリがない

若い人であれば一人でも仕事や恋愛、友達付き合いなど生活にハリがある事も多いのですが、30代40代になるとある程度自分の限界も見えてきますし、恋愛をする機会は減少、友達はみんな結婚してあまり遊ばない…という状況になりがち。

結婚していれば子育てや家事、仕事に追われながらも将来に対する希望を持ちやすく生活も充実したものになりますが、一人だと「何のために働いているだろう」「将来どうなるんだろう」と不安になることも多くなります。

不安の多い人生であればホルモンバランスや自律神経は乱れがちになりますし、険しい表情も多くなるでしょう。そういった感情は知らず知らずのうちに表情に現れ、それが年と共に顔に刻まれてしまうのです。

性生活の減少

近年はセックスレスが叫ばれることも多くなりましたが、それでもパートナーがいればある程度セックスをするのは自然なこと。しかし独身で恋人がいないとなるとセックスする機会はほとんどなくなりますよね。

「別にしたくないし」という人もいるかもしれません。しかしセックスはドーパミンなどの快楽物質により代謝を上げる効果があるとされていますし、美容にとって欠かせない女性ホルモンの分泌も促してくれます。

パートナーの存在は性生活のみならず生活のハリや美容への意識にも直結してきますので、独身だとしても相手がいるに越したことはありません。

独身・一人のほうがきれいである場合も

ここまで、独身や一人暮らしの場合のデメリットを書き連ねてきましたが、一方でそういった状況だからこそ綺麗を維持している人も確実に存在します。

一人だからこそ美容にかける時間やお金を豊富に確保できますし、特定の相手がいないからこそ常に見た目を意識するという考え方によるもの。

確かに、結婚して子供も生まれて…となると、子供の学費やマイホームなど大きなお金が必要になるケースが多いので出費を切り詰める傾向に。それに比べると独身女性は多くのお金を美容に振ることができます。

子供や旦那に時間を取られなくて済む分、自分磨きの時間も十分確保でき、独身女性と既婚女性を時間やお金という目に見えるもので比較した場合、美しさを維持できる潜在能力を持つのは間違いなく独身女性でしょう。

しかし、それを如何なく発揮するためには高いモチベーションと意識が必要になり、かなりのストイックさが要求されます。

美容への意識からある程度解放される既婚女性に対し、独身女性のそれはある意味でゴールのないマラソンのようなもの。

そこに確固たる信念を見出さなければ、頑張っても頑張っても加齢には勝てない現実を見た時、張り詰めた糸が切れ一気に老け込む可能性も。

一人にはメリットデメリットあるが…

冒頭でも書いたように独身女性は既婚女性に比べ寿命が短い傾向は様々なデータで示されており、その年数は平均して8～10年程度とされています。

その要因には緊急時に発見されやすい、食生活や生活習慣が健康的、生活のハリなど様々なものが重なっているものの、健康状態が悪いという事は肌の状態も悪くなるとみていいでしょう。

ただ、これはあくまでも平均での話であり、個別の女性に焦点を当てれば独身がむしろプラスになっている人も多数いるはず。

とはいえ傾向としては老化が早まることが示唆されていますので、「最近ほうれい線が…」と感じている独身女性は意識の改革が必要になるかもしれません。

私の身の回りにも30代40代の独身女性が多く存在します。

傾向としては、外食ばかり運動もせず健康や美容への意識が低く老けている層と、割り切って健康や美容にお金や時間をかけ、年齢より若く見える層に大きく分かれている印象。

綺麗な人は本当に綺麗ですが、一方で極端な肥満でほうれい線ガッツリのブルドッグみたいな顔をしている女性の2、3人。振り幅がやたらと大きい。

独身や一人暮らしの女性は何をするのも自由である反面、すべてが自己責任。ゆえに意識が何より重要になってくるのです。

でも、一人でモチベーションを維持するのって思いのほか大変で、ついつい楽な方向へ行きがちなんですよね。

それが老化の早さや寿命の短さに直結しているのでしょう。